◆私は悪徳商法やってました(2)


全公開!元悪徳業者が明かすだましの手口
ワイドショー風にいうとこうなりますか。

前回は、電話での甘い言葉につられてカモが会社へやって来て、さらにおいしい話を聞かされて舞い上がるところまででした。

このカードがあればあそこが安い、ここも割引になる、○○にいたっては無料! 海外旅行ならこのホテルが安くなりますよ、と一覧表がズラリ。

そうしてあなたを十分酔わせておいて、さりげなく「ところで、英語はどうです?」と質問します。海外に行って英語がペラペラだったらもっと楽しいですよね?(あなたが「はい」と言わざるを得ないような質問をするわけです)

じゃ、英語を勉強しましょうよ。このLD(レーザーディスク)8枚組とLDプレーヤー、これもタダで差し上げます。

これにはあなたもビックリするでしょう。LDとプレーヤーの実物を目の前にして言われるんですから。

カードがあればいろんなものが割引になる。これはあなたの気分を高揚させるための助走です。実はカードは隠れみの。次に本当に売りたい本命のLDとプレーヤーが出てくるんですが、ここで仕掛けがあるんです。

「すべてタダ」というセリフです。これを
ドンデンと呼んでいました。

あなたはちょっと混乱します。いままではユーモアたっぷりの話術に笑っていてもあなたは心のどこかで疑っています。こんなうまい話あるわけがない…えっ!LDプレーヤーまでタダ!? ますます怪しい…

ここでドンデンの2つ目です。私は今度はすべてを疑うよう仕向けるのです。
「世の中にはいろいろ詐欺がまかり通っていますねぇ。わが社も迷惑してるんですが、あなたも心のどこかで疑っていたはずです。いや、それが当然です。」
と、ここからさまざまな数字やデータを挙げながら疑いを解いていきます。

テレビのCMの料金て30秒でいくらだか知ってますか? 深夜でいくら、昼間でいくら、ゴールデンタイムならなんとン千万円かかるんですよ。はい、じゃこのカード、テレビのCMだと思って30秒で説明してください。

って、無理ですよね。プロの宣伝部員である私が1時間かけて説明したこのカードの機能、素人のあなたには30秒やそこらでは何も言えませんよね? だからこそあなたにモニターになっていただいて、あなたが使うことで世間の人に知らせてあげてくださいな…
こうしていったん疑わせておいて、きちんと説明して疑いを解くと、信用が何倍にもなって返ってくるんです。

ここで第2幕の終了です。次回をお楽しみに。

by 植田 研史 | Categories: コラム |
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◆私は悪徳商法やってました(1)


実はワタクシ、ン十年前ある悪徳商法会社の社員でした。それが今では行政書士として悪徳商法の対策は、なんて言ってるんだから人生は面白い。

これが悪徳商法のあまりの酷さに嫌気がさして辞めて行政書士になった、なんていうとこりゃあドラマですけど、いや実はそんな殊勝なもんじゃありません。その時その時で食うために選んだ職業がたまたま悪徳業者だったりしたわけで、これだって実をいうと入社してからそうと知ったんですが、でもこれは言い訳にはなりませんね。だからかつて悪徳業者だったことと今の職業が行政書士であることに因果関係はないんです。

入社して悪徳商法の会社だと知った時、少し良心の呵責に悩みました。しかしそれもつかの間、いつしか自分の口先一つで客が面白いように騙されて商品を買っていくのが快感となり、ずるずると9か月もいたのです。完全歩合給でしたから売れば売るほど給料も増えましたしね。あの当時の月収は少なくても50万円、多い月には170万円もありました。すでに法律が変わって今ではこんなことはできませんから、もうバラしてもいいでしょう。

まず、カモを見つけるには電話をかけます。私は総合商社の社員というふれこみです。
「このたび私どもが開発いたしましたカードシステムについて○○様がモニターに選ばれました」

電話口で簡単にカードについての説明をします。提携しているガソリンスタンドなら割引になる、サウナも安い、海外旅行も安い、モニターにはすべて無料で使っていただいて、その便利さを実感していただきたい…

あなたが話に乗ってきたら「使い方を説明する」と会社へ呼び寄せます。
「なぜ私が?」
「コンピューターが無作為に選んだものです」
なに、名簿屋から買った「資料」と称する名簿を見て片っ端からかけてるだけです。

会社は札幌駅から歩いて5分、ビジネス街の中に建つ新築の30階建てでした。これもあなたにこんな立派なビルに入っているのなら大丈夫だろう、と思わせるためです。家賃は50万円とか聞いたことがあります。
「ビルの入り口に着いたらお電話くださいね」
1階まで迎えに行くんです。

エレベーターに乗るときは自分が先に乗り込んでドアを押さえ、あなたをうながす。部屋のドアは先導する私が開け、入るのはあなたが先…。こうしたビジネスマナーは徹底して叩き込まれました。ウサン臭い会社と思われてはならないからです。このビジネスマナーは後にまっとうな会社に就職した時に随分役立ちました。悪徳業者も人の役に立つことがあるという変な一例ですが、これはまあ余談。

部屋に入ると、通路をはさんで半畳ほどのブースが並んでいます。ブースの中は小さな机をはさんで2人が向かい合って座るといっぱいくらい。そこであなたは通路に背を向けた席に座らせられます。こうして座るとあなたに見えるのは奥に座った私だけ。これは必ずそうでした。逆に座ると、あなたには通路を通る他のお客さんや社員の姿が見えて気が散りますからね。

いよいよ作戦開始。金色に輝くカードを見せながら電話で話した特典についてさらに詳しく説明します。どこのガソリンスタンドが使えるか…どこのホテルと提携しているか…使う航空会社はすべてIATA(国際航空運送協会)に加盟している(←これ一見もっともに聞こえますが、実は当たり前のことで、IATAに加盟していなければ国際便を飛ばすことは事実上不可能なんです)
カラー刷りの分厚いパンフレットをめくりながら1時間ぐらい話します。これをデモ(ンストレーション)といいます。おいしい話ばかり。

あなたはもう特典のすばらしさに酔いしれています。
「ところで海外に行く、となると英語はどうです? 大丈夫ですか?」
        :
「なるほどわかりました。じゃあ、行く前に英語を勉強してってください」
「英会話のLD(レーザーディスク)とLDプレーヤー、これも差し上げます」
実物を見せます。駄目押しです。あなた、舞い上がります。LDというあたり、時代を感じさせますね。

さて、そろそろこの辺からじわじわとクロージング(契約書にサインさせる)にもっていきます。

というところで、お時間となりました。また次回。

by 植田 研史 | Categories: コラム |
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悟空:LLPの仕事って全員が何か分担しなきゃなんないの?
仙人:そうじゃ、それが権利でもあり義務でもあるのじゃ。全員が仕事に参加することで事業が健全に進んでいくことが期待されておる。
悟空:金をたくさん出した人が権限が強いってわけじゃない、ってのはわかったけど、具体的にどうやって分担するの?
仙人:まず、重要事項は全員一致で決定する、仕事には全員参加、この2つは強制じゃ。それさえ守ればあとは話し合いで決めて契約書に書くのもよし、別に規則を定めてもよし。
悟空:LLPって株式会社に変更できるの?
仙人:Pとは何じゃった? 組合じゃろ? 法人格は持っておらんな。ということは株式会社にはなれんということじゃ。
悟空:なるには?
仙人:いったん組合を解散して、改めて株式会社を設立するしかないのう。
悟空:解散するときゃどうすんの?
仙人:清算人を置いて法務局へ解散の登記をすればよいな。
悟空:LLPってのは法人格は持ってないんだよね。契約はどうすんの?
仙人:うむ、組合員はそれぞれ肩書を持っておるはずじゃな。代表とか財務担当とか。そういった肩書を持った組合員としての個人名で契約を結ぶのじゃ。というて、その個人にすべての権利・義務があるわけではない。肩書つき組合員が結んだ契約はLLPそのものが結んだのと同じとみなされるんじゃ。名義が個人名というだけの話じゃよ。
悟空:じゃ、従業員も雇えるんだね。そのときの社会保険は?
仙人:もちろん従業員は雇えるわい。当然、労災・失業・健康といった各種保険や厚生年金にも入れる。
悟空:銀行口座は?
仙人:これまた同じく肩書つき個人名で開設できる。名義は個人名じゃが、LLPそのものが口座を持っておるのと同じというのも今までの説明どおりじゃ。
悟空:じゃ、許認可もLLPとして取れるんだね。
仙人:おっと、ここだけは違うんじゃ。今までの説明では、個人名で何かしたらそれがLLPそのものがしたこととみなされるんじゃったが、許認可だけは違う。許認可だけはLLPとは関係のない個人として取らねばならん。その上で、許認可を受けた個人が集まってLLPを運営することになるな。
悟空:補助金とか融資はどうなんの?
仙人:う~む、それは補助金や融資の内容によるのう。要件に合えばLLP自体で受けられるはずじゃ。

悟空:じゃさ、師匠とおいらでLLP作ろうよ。
仙人:何をするんじゃ?
悟空:本書いたりさ。『漫画 これであなたも仙人になれる』とか。
仙人:たわけたことをぬかしておらんと、壺中天の術でも練習せい!

by 植田 研史 | Categories: 会社法 |
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悟空:組合員になるには条件があるの? なんか儀式があるとか…
仙人:おどろおどろしいことを言うでない。仙人になるための修行は厳しいが、LLPの組合員には誰でもなれるわい。ただし法人が組合員になるには、実際の業務をこなすために自然人(生身の人間)が指名されておらんといかんがの。
悟空:外国人とか海外に住んでる日本人でも?
仙人:かまわんぞよ。ただし全員が海外におるというのはいかん。最低1人は日本におらんとな。
悟空:LLPを始めるまでの手順は?
仙人組合員どうしがLLP契約を結ぶ。このLLP契約というのが、株式会社でいうところの定款にあたるんじゃ。というても定款ではないからの、公証役場で認証を受けたりはせんでもよいのじゃ。
出資金を払い込む。その方法も簡単でな、株式会社の設立と同じやり方でよい。通帳のコピーじゃな。
登記申請。問題がなければ登記完了。たった3段階じゃ。
悟空:費用はいくらかかんの? おいらが師匠に弟子入りしたときにゃ、酒と熊の掌と、エロ本と…
仙人:これこれ、余計なことは言わんでもよい。費用は登記料の6万円だけじゃ。書類の作成を専門家に頼んだときの報酬は別じゃぞ。
悟空:LLP契約書ってどんなこと書くの?
仙人:会社の定款と同じ性質のものじゃとは言うたな。じゃから運営の基盤となるべき事項を定めればよいのじゃが、必ず書かにゃならんことは法律で決まっておる。
1. 事業目的
2. 名称
3. 事務所の所在地
4. 組合員の住所・氏名
5. 契約の効力が発生する年月日
6. 存続期間
7. 組合員の出資の目的とその価額
8. 事業年度

悟空:6がわかんないなぁ。事業を始めるんだから、ずっと続いて欲しいんじゃないの? なんで期限を切るんだろう?
仙人:そりゃ仕方がないわい。契約書なんじゃから必ず始めと終わりがいるわい。
悟空:出資金て最低いくら?
仙人:1円以上であればいくらでもよいのじゃ。でもって、契約を結ぶには自分と相手と最低2人の人間がいるな。じゃによって、LLPとしての最低出資金は2円ということになる。
悟空:現物出資はいいの?
仙人:かまわんぞよ。貸借対照表に載せられるものであればな。言うておくが、鍋だの鉛筆だのではだめじゃぞ。少なくともパソコン程度の価値はないといかん。
悟空:映画のためのLLPなんかで、労働力、つまり俳優として出演するっていう形での出資はどうなんだろ?
仙人:そういうのを労務出資というんじゃが、原則としてこれは認めておらん。
じゃが待て。LLPの利益配分はみんなの話し合いで決めてもよかったんじゃな? ということは、まず1円で参加する。俳優として出る。ギャラは利益配分としてもらう、ということもできるわけじゃ。

by 植田 研史 | Categories: 会社法 |
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悟空:LLPって何の略?
仙人:Limited Liability Partnershipじゃ。日本語では「有限責任事業組合」というな。
悟空:どんな特徴があるの?
仙人組合員全員が有限責任であること。有限責任とは出資者が自分が出資した分までしか責任を負わない、ということじゃな。つまり万一事業が失敗した時でも、自分が出した出資金さえ諦めればそれで終わり。あといくら会社が借金を背負っておろうが関係ないんじゃよ。
内部ルールが柔軟であること。株式会社では取締役の人数から株主総会の開催方法、利益の配分までやり方が法律でガチガチに固められておるな。じゃが、LLPの場合、組織のルールを決めるのに組合員(=出資者、株式会社でいうところの株主)が合意すればそれでええのじゃ。
構成員課税であること。株式会社では、まず法人税を取られてしかるのち出資者として配分を受けた利益(株の配当)にも所得税がかかるな。LLPでは組織に税金はかからん。
取られるのは個人の所得税だけじゃ。しかも損益通算ができる。
悟空:損益通算て?
仙人:これはじゃな、猿回しというおぬしの本業があるな。その収入と合算した上で税金の額を決めてくれるんじゃ。
悟空:それならLLPの方がいいじゃん! これで行こ!
仙人:こりゃ待て、話は最後まで聞け。税金面ではええかもしれんが、LLPでは給料はないんじゃぞ。もらえるのは配当だけじゃ。組合なんじゃからな。
悟空:なんだ…もうちょっと聞こう。どういうことに向いてるの?
仙人:共同事業じゃな。個人なり法人なりがノウハウを持ち寄ってなにか新しいことをやろうというのに向いておる。
たとえば映画じゃ。「もののけ姫」は観たな? あの映画は民法組合で作られておる。
民法組合というのはLLPとほぼ同じものじゃが、ただ無限責任なんじゃ。つまり万一この作品が当たらんで何億もの借金ができてしもうたら、出資した各社はその借金を全部払い終わるまでは責任を逃れられんのじゃ。これじゃあ具合が悪いというので、その民法組合の特例としてできたのが、有限責任でもええLLPなんじゃ。
他にも大学教授とメーカーが組んで新製品を開発するとかじゃな。
メーカーは設備や研究資金、つまり金を出す。教授は研究に専念し、開発を指導・監督する、つまり能力を出す。それでいて両者が何%ずつ出資したかには関係なく利益は折半、なんちゅうことができるからのう。

悟空:それができるのは内部ルールが柔軟、つまり話し合いでルールを決めてもいいからだね。
仙人:ふむ、少しはわかってきたようじゃの。褒めてつかわす。

by 植田 研史 | Categories: 会社法 | Tagged: |
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◆はじめに


この記事では、札幌近郊で活躍する先輩経営者の創業時の苦労話や反省点などを紹介しています。今回はITコンサルティング業の有限会社ASK様です。

◆どういうタイミングで起業を決断したか?


以前勤めていた会社でレンタルサーバーの営業をしていた。ところがこの会社が傾いてしまい、しかし今まで開拓したお客様を放り出すわけにはいかないので、受け皿としての会社を作って独立した。

◆独立に不安はなかったか?


独立を考えたときに、多くの先輩社長に会って今までの失敗例を聞いて歩いた。その話と自分の現状をつきあわせて、「あのやり方はダメ」「これではあの人と同じ失敗をする」と消去法で考えて、残った方法でやってみたらうまくいった。もともとインターネット系の仕事には自信があったし、以前には個人事業での商売の経験もあるからなんとかなると思った。自分はくよくよ考えて何もしないよりは、まず走り出すタイプである。

◆営業で苦労したことは?


インターネットが普及しはじめたころで、営業すればするだけお客様は増えた。むしろお客様のサポートの質を落とさないことに苦心した。ITコンサルタントというのは早い話がインターネットのなんでも屋だから、いろいろな案件や相談が持ちこまれてくる。それらに対して決して手を抜かず、正直な商売人としてお客様のためになるようにことを進めていけば、それが自然に付加価値になる。サポートの質を落とさなければ、そうそうお客様が離れていくということはない。

◆採用面接でのコツなどあれば


面接に来た人に、「300万円で事業を起こすとしたら、どうするか?」を聞く。その人の考えや今までの経験が如実に表れておもしろいし、参考になることもある。

◆これからの展望は?


インターネット事業のほかに、ルアー(釣りに使う疑似餌)の製作を始めた。これは趣味が高じたもので、別に異業種参入を意識したわけではないが、万一本業がダメになったときに逃げ道にはなるか、と思っている。

今回インタビューしたのは:
有限会社ASK

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~有限会社ASK(ITコンサルティング業)" data-hatena-bookmark-layout="standard" title="̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj">̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj

◆はじめに


この記事では、札幌近郊で活躍する先輩経営者の創業時の苦労話や反省点などを紹介しています。今回は建設業を営む有限会社ティービージー様です。

◆どういうタイミングで起業を決断したか?


それまで勤めていた某大手建設会社でノルマに追われる生活がいやになり、しかし今まで食わせてもらった義理もあり、またその年度の目標は達成していなかったので、目標を達成したら辞める、と上司と約束した。そして達成したので、独立を理由に退社した。
「独立したい」は辞める理由としては格好である。

女房は反対しなかったが、反対したなら説得するのが起業の第一歩になる。家族すら説得できないようでは、起業は無理だろう。

◆資金繰りで苦労した点は?


起業の手続きは全部自分でしたから金はかかっていないが、運転資金には苦労した。貯金と退職金はすぐに底をつき、銀行の融資にも難渋したが、前職の上司が口添えしてくれたので融資が通り、これは助かった。前職では、毎年ちゃんとノルマを達成していた実績があったからこそ口添えもしてくれたのだろう。

施主(依頼主)が夜逃げして売掛金が焦げついたことがあった。仕事相手は見極めなくてはならないが、それには多少の経験と勘がいる。

◆営業で苦労した点は?


起業するなら、人脈・金脈・営業先など地盤を固めてからにすること。そのためにも、今までのつきあいは大事にしなければならない。ケンカして辞めた会社と取引しようなんて無理なのだから。

お客様には協力企業の従業員など、関係者が多い。今まで一緒に仕事をしてきて仕事ぶりがわかっているからだろう。小さな仕事でもまじめにやっていれば、こういうところで報われる。

◆社員教育で心がけている点は?


≪守・破・離≫
…まずは先輩のやることを真似よ。そこには必ず過去の経験に基づいた理由がある。
…しかし時代は変化するのだから、墨守だけではいけない。仕事の全般が見えてきたら自分なりの小さな改良を加えてみる。
…私が社長である間は私のやり方に従ってもらうが、独立したら自分のやり方でやってみると、新しい展開があるかもしれない。

≪失敗の共有≫
人はとかく華やかな成功事例にばかり目を向けがちだが、むしろ失敗の中にこそ学ぶべきことが多い。しかし子育てと同じで、親は自分と同じ失敗を子にさせまいとして口やかましく言うのだが、子は痛い目に遭っていないから聞かない。

そこを何とかわからせようと、失敗事例をデータベース化したこともある。記憶が記録になったという点では進歩だが、だからといって事例が社員全員に浸透したわけではない。やはりここは言い続けるしかないだろう。耳タコは大事である。

◆お客様とのつきあいで心がけている点は?


当社では相見積りは原則として断っている。相見積りというのは、仕事の質は見ずに、値段だけで決めようというのは私の信念に合わない。同じ仕事をするのなら、自分の仕事を理解してくれる人のために働きたい。

今回インタビューしたのは:
有限会社ティービージー

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~有限会社ティービージー(建設業)" data-hatena-bookmark-layout="standard" title="̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj">̃Gg[͂ĂȃubN}[Nɒlj

会社法って何だ?


◆今までは


株式の譲渡といえば「売り渡す」場合だけが法律上の規則としてありました。
「遺産相続」によっていつの間にか株主が変わってしまうのを防ぐことまでは考えていなかったのです。

◆それが会社法では


定款に書いておけば、
「誰には相続させていいけれども、誰にはさせない」
ということが規定できることになりました。

◆と言ってもよくわかりませんよね


うん、書いている本人も面白くない。
そこでサザエさん一家に登場してもらいましょう。

お父さんの波平が社長だとします。
ご存知のとおり、波平さんにはサザエ、カツオ、ワカメの3人の子供がいます。(話を簡単にするために、奥さんのフネさんはもうお亡くなりだとします。お母さん、ごめんね)

◆さてこの波平社長も亡くなって


遺産相続ということになりました。ところがサザエは既に結婚していますし、ワカメもいずれお嫁に行ってしまいます。

となると、波平社長の会社を継ぐのはカツオになりますが、民法の規定では遺産(この場合は株式=発言権)は3人で平等に分けることになっていますから、カツオ君が手にするのは1/3です。

◆ここで女性2人(サザエとワカメ)が


「株なんていらな~い。会社は解散して土地も売っ払って現金でもらった方がイイワ」
と言いだしたらどうでしょう。

力関係では株式の2/3を持つ女性2人の方がカツオ君よりも発言権は強いんですから、彼には対抗手段がありません。会社は消えちゃいます。これではお父さんの後を継いでがんばろうと思っていたカツオ君は困ってしまいます。

◆そこで新法では


サザエとワカメの2人には相続させない、あるいは2人の分を会社が買い上げることができる、と定款に規定してもいいよ、としたんですね。今まではこれができなかったんです。

これでカツオ君は晴れて2代目社長としてお父さんの後を継ぐことができます。
めでたしめでたし。


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by 植田 研史 | Categories: 会社法 | Tagged: |
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会社法って何だ?


◆トリビアの泉


いきなり余談ですが、今まで『会社法』っていう法律はありませんでした。
商法第2編及び有限会社法を総称してそう呼んでいただけで、『会社法』という独立した法律があったわけじゃないんですね。

◆さて本題


かつての商法では例えば株式会社の取締役会はこうなってました。
これ、つまり建前。



株 式 会 社
取締役会・監査役 必ず設置
取締役の人数3人以上
取締役・監査役の任期 取締役2年/監査役4年

ところが実際には、本当に経営にかかわるのは社長だけで、あとは取締役も監査役も親戚のおばちゃんで、会社経営なんてな~んにも知らない、手形って何?みたいな会社、多いんです。これホント。

これじゃ意味ね~じゃん、もっと現実に合わせようよ、というのが今回の大改正のそもそものきっかけなんです。

親戚のおばちゃん集めて作るような小さな会社なら、もっと規制をゆるめてやりやすくしてやろうというので、以下のようになりました。


取締役会は必ず設置、というのはナシ。
株式会社でも取締役1人(=社長)でいいことにする。ただし取締役会を置くのなら3人以上。

取締役・監査役の任期は、定款で定めれば任期を10年まで伸ばせる。

新たに「会計参与」制度を設ける。

会計参与とは計算書類(決算報告書など)を取締役と会計専門家が共同して作成することにより、会計監査の信頼性を高めようというもの。

今まで会計監査をするのは監査役。ところが監査役は業務監査もしなくちゃならないんだけど、親戚のおばちゃんに普通はそんなことできやしない。

そこで会計監査と業務監査を分けて、会計監査は専門家(税理士・公認会計士)に任せてしまおうというわけです。
会計参与を置く置かないは自由。

となると会社の骨組みはかなり融通がきくようになりますね。

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by 植田 研史 | Categories: 会社法 | Tagged: |
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会社法って何だ?


◆商号の規制廃止


かつての商法では会社の名前(商号)を決めるときに好き勝手な名前はつけられませんでした。詳しく言うと(お嫌いでしょうが法律の条文です。ちょっと我慢して読んでください)

他の会社がすでに登記している商号と同一、あるいは類似している商号は、同一市町村(東京特別区と政令指定都市においては区単位)内で同一の営業を行う場合、登記することができない。(旧商業登記法27条)

ということになっていました。

あなたがレストラン「洋食屋」を開こうとした時、同じ町内に同じく「洋食屋」というレストランが既にあったら、あなたは店の名前を変えるか、ライバルの「洋食屋」に火をつけるかのどちらかしかなかったのです。

◆あなたが個人事業主なら


あ、これは法人の話です。あなたが個人事業主だったら、別に店の名前を登記することはありませんから、よそと同じだろうがなんだろうが好きな名前をつけてください。

◆ちょっと一服、裏話


さてこの商号の規制廃止、その背景には例の市町村合併がいくらか影響してるんです。

今までは同じ「レストラン洋食屋」が2軒あっても隣町どうしなら間に境界線がありましたから問題はなかったんですが、さあこの隣町どうしが合併したらどうするよ?ってことになったんですね。

同じ町内に同じ名前で同じ業種の店が2つになっちゃった。商業登記法違反だ。
でも悪いのは合併した行政であって、どちらの店にも登記した名前を変更しなきゃいけない義務や責任はないわけです。義務もないのに、商号の変更登記のために3万円払うなんてイヤですよね。

んじゃ、世の中は規制緩和の方向へ進んでることだし、商号の規制もとっぱらうか、というのが今回の商法改正の裏話であります。

◆商号の規制が廃止されると


法務局では商号が似てないか同一の営業ではないか審査する手間が省けます。会社の設立手続が楽チンになるわけです。

でも同じ町内に同じ名前のレストランが2軒あったら実際困りますよね。
宅急便のニイチャンが間違えるだろうし、町の人だって混乱します。店どうしでケンカになるかもしれません。


そのためにも、規制が廃止されるとはいえ、商号調査簿による類似商号調査はやはり必要です。法務局でも今まで通り窓口には商号調査簿を置いています。少なくとも自分が考えた商号についてインターネットで検索するくらいのことはしましょう。

もちろん不正な目的のために同一あるいは類似する商号を登記することは会社法でも禁じられています。

また、自社の商号を守るためには今まで同様に不正競争防止法や商標法を使うことができますから、ご安心を。


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by 植田 研史 | Categories: 会社法 | Tagged: |
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