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私は20代の終わりごろ、それまで勤めていた自衛隊を辞め、その隊門の前からバイクで旅に出ました。 |
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| 行政書士かわらばん Top | のほほん旅日記(1) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 理由なんてないのだ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 そもそもどうして僕は旅に出ようなんて思ったんだろう。改めて考えてみる とわれながら不思議な気がする。 僕の常識と世間一般の常識との間にはズレがある、ってよく感じるんだけど、 これもそれなのかもしれない。世間の常識では学校出たら、あるいは会社を 辞めたら、すぐ次の就職先を探すってのが普通だよね。 でも自衛隊を辞める時に、同じく辞める他の人たちは血相変えて仕事を探して いたのに僕一人はバイクで旅に出るなんて宣言して、「お前、アホか!」って 言われていた。 まあ自衛隊って変な奴がいっぱいいる所だから別に気にもしなかったけど。 退職金はあるし何も再就職だけが道でもあるまい、しばらく遊んでてもいい か、なんてあのころの僕は考えたんだろう、と今の僕は想像する。 そうして6月のある晴れた日、中隊長以下十数名に見送られて僕は陸上自衛隊 北恵庭駐屯地の隊門を出た。 キャンプ用品を積んだ愛車SUZUKI GS250FWと共に。 ![]() 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 自由 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 自由だぁ! まだ見送ってくれている人たちをバックミラーの中に確認して手を振ったあと、 ヘルメットの中で叫んだ。 ご存知の通り自衛隊の駐屯地は塀や柵に囲まれていて隊員は自由に出入りするこ とはできない。 営外者と呼ばれる既婚の陸曹(下士官)や幹部(将校)は課業が終われば自宅へ 帰るために外へ出られるが、一般隊員(兵)は外出許可証がない限り、そうは いかない。 だから外出の時など門の内側で深呼吸し、一歩門の外へ出て再び息を吸い込んで 「娑婆の空気はうめぇなぁ」なんて冗談をかます奴がいたくらいだ。 自由! 何をしてもいい! この気持ちは経験者でないとわかるまい。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 屋根 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 放浪の旅の最初の宿は浦臼町の無人駅・札的。 三畳ほどのただの掘っ立て小屋だが、夕方から雨になったから屋根があるのは ありがたい。 今までは衣・食・住すべてを国が支給してくれていたが、今日からは屋根ひとつ にせよ自分で見つけねばならないのだ。もう帰る所はない。 旅立ちの最初の夜は少し寒かった。 のほほん旅日記(2)へ 行政書士かわらばん Topへ |
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