私は20代の終わりごろ、それまで勤めていた自衛隊を辞め、その隊門の前からバイクで旅に出ました。 |
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| 行政書士かわらばん Top | のほほん旅日記(5) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 曜日のことなど 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 よく言われることだが、放浪の旅に出ると日付・曜日の感覚が狂う。 逆に言えば、日付・曜日の感覚が狂って初めて身体が旅になじんできたと 考えてもいいわけだ。 普段の生活をしていれば、学校や会社の予定があり、見たいテレビの番組が あって日付や曜日を忘れてしまっては話にならないが、放浪中はそんなもの は何の意味もない。 行きたい所へ行ってぼーっと景色や人間をながめる。モンクアルカ、という 気分ですな。 事実、礼文島で時計を失くしてしまったけれど何の不便も感じていない。 とはいうものの、日付・曜日・時間で動いている世間の隅っこを横切って 旅をしている以上、向うさまの都合にあわせなければならない場面だって そりゃ当然あるわけで、銀行で金をおろすのを忘れたりするとテキメンに 響く。 かくて今夜は雨だからどこか宿屋に泊まりたかったが、路傍の公園にテント を張る仕儀とあいなる。 なに、テントの中で雨の音を聞きながらウトウトしてるってのも悪くはない さ、と自分に言い訳を言ってみる。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 アルバイトのことなど 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ある民宿に泊まっている時に、アルバイトをしないかという話があった。 マス漁の手伝いだという。月給20万円だというからやることにした。 雇い主の家へ行ってみて驚いた。 デカイ! 夫婦と娘3人の5人家族でこの広さはいらんだろう。いったい何部屋あるんだ。 車にいたっては7台あった。仕事用の軽トラックはいいとして、奥さんや娘に も1台ずつあり、オヤジは2台持っていて普段用とよそいき(!)なんだそうだ。 別の漁師の家にはン千万円のシャンデリアがあるとも聞いた。漁業権を持って いる漁師てなぁ儲かるんですねぇ。 さてお仕事。朝4時に起きて定置網にかかったマスを獲りに行く。網起こしと いう。網をたぐり寄せて魚を一箇所にまとめるのが難しい。 熟練とはおそろしいもので、小さいころから手伝わされている娘はひょい ひょいと片付けてしまう。ところがこっちはなにしろこんな大きなマスが 生きて跳ね回るのなぞ、見るのも初めてだから悪戦苦闘、海に落ちそうに なったりして… やがて夜が明けてくる。あらためて美しいものだと思う。 落語の『芝浜』では主人公が海岸で財布を拾う前の夜明けの情景描写が噺家 の腕の見せどころになっているが、本物にはかなわない。豪奢、絢爛、饗宴… 旅に出たとたん、いきなり自堕落な生活に転落した僕には驚天動地のことで ある。こうしていろいろなことがある1日が始まるのか。 朝8時、あがった魚を市場へ持っていったらこれで仕事は終わり。人が仕事を 始めるころにはこっちはもう終わりというのは妙なもんです。 ![]() のほほん旅日記(6)へ 行政書士かわらばん Topへ |
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