私は20代の終わりごろ、それまで勤めていた自衛隊を辞め、その隊門の前からバイクで旅に出ました。 |
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| 行政書士かわらばん Top | のほほん旅日記(9) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 羅臼・熊の湯 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 知床半島・羅臼の町はずれにキャンプ場と温泉がある。キャンプ場の脇を川が 流れていて吊り橋を渡ると温泉があって、熊の湯という。 ちゃんと男女別になっていて脱衣所もある。入るのはタダ。おまけに見えない こともない。 冬にはキャンプ場は閉鎖されるが熊の湯は開いている。僕も冬に一度行った ことがあるが、いいもんですぞ。いや見える見えないは別として。 湯のふちに盛り上がっている雪山の中に缶ビールを突っ込んでおいてから入る。 熱かったらそばにダンプが置いてあるから雪を放り込めばいい。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 熊の湯キャンプ場 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 川の対岸が熊の湯キャンプ場。国営だがこちらも使用料はタダのうえ、切り出 して商品にならない間伐材や雑木を薪として置いてくれているから燃料代まで 浮く。 きわどい温泉もあることだし、だから住みついている連中がたくさんいる。 長いのは3ヶ月になるという。 3ヶ月も何をしてるんだろう、と思ったあなた。そんなことでは放浪者には なれませんぞ。あ、別になりたくもありませんか。 一週間でも炊事場で毎日顔をあわせていると自然に言葉を交わすようになるも ので、やがて食事を一緒に作り、一緒に食べるようになるのにそんなに時間は かからない。 「漁師からタコもらった。」とサンボ。彼は自転車旅行中。背は低いが間近で 見るとなかなかのハンサムで、しかし表と裏の区別がつきにくいほど真っ黒に 焼けている。サイクリストは往々にして日焼けしていることが多いのだ。 それでちびくろサンボ。 「タコかい。ではワタクシめが。」これは板さん。本物の料理人。本人はなにか の漫画にあるように「流れ板○○」と呼んでもらいたいらしいが、「長ぇよ」と ブーイングにあって板さんになってしまった。 しかし名前だけのことはあって、こんなキャンプ場で刺身の盛り合わせだの ブイヤベースもどきだのを作ってしまう。 他にクマさん。名前はクマでも女の子である。旅行雑誌の編集者。この中で唯一 まともな職を持っている。取材半分・趣味半分のこんな旅行にはよく出るんだそ うな。 この時点から数年後のことだが、本屋で彼女の名前を背表紙に見つけて立ち読み していたら、熊の湯キャンプ場が出てきて、どうやらこの時のことを書いている らしい。 サンボらしき板さんらしき人物が登場したと思ったら、いきなり僕のことが出た から仰天した。僕は「黄色いバンダナの自衛隊さん」となっていた。 「板さん」より長ぇよ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 知床旅情 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 こんな連中が入り乱れて暮らすキャンプ場で、知床岬まで行ってみるべ、という 議題が出たらどうなるか。 やっちまったんである。そのへんのてんやわんやを次回から。 のほほん旅日記(10)へ 行政書士かわらばん Topへ |
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